不確実性を確率として定量化するベイズ統計学

ベイズ統計学

ベイズ統計学は、結果から原因を推定する統計学である。例えば、壺 A には赤玉 4 個と白玉 6 個、壺 B には赤玉 8 個と白玉 2 個が入っているとする。ある壺から玉を取り出したとき、その玉は赤玉であった。このとき、赤玉を取り出した壺は A なのか B なのか?「赤玉」という結果から、「どの壺から取り出されたのか」という原因を推定していくのが、ベイズ統計学である。

ベイズ統計学とよく比較されるのが、頻度論的統計学である。頻度論的統計学では、得られたデータが、ある母集団から生成されていると考える統計学である。そのため、データを多く集めることで、母集団のパラメーターを正確に計算できるようになる。これに対して、ベイズ統計学では、データから母集団のパラメーターを計算するのではなく、母集団のパラメーターの分布を推定する。すなわち、「データ」という結果から「母集団のパラメーターの分布」という原因を推定している。