互いに影響し合う 2 つの時系列変数を解析するとき使用する VAR モデル

ベクトル自己回帰モデル

時系列 x1:n = (x1, x2, ..., xn) と時系列 y1:n = (y1, y2, ..., yn) の関係性をモデリングしたいとき、線形回帰モデル用いると、両者に関係性がなくても、関係性を持ったかのような回帰結果が得られてしまうことがある。そのため、複数セットの時系列データ間の関係性をモデリングする場合は、線形回帰モデルではなく、ベクトル自己回帰(VAR)モデルや状態空間モデルを用いるべきである。

VAR モデルは、時系列 x1:n = (x1, x2, ..., xn) と時系列 y1:n = (y1, y2, ..., yn) が与えられたとき、次のようにしてモデル化することができる。

\[ y_{t} = c_{1} + \phi_{11}y_{t-1} + \phi_{12}x_{t-1} + \epsilon_{1t} \] \[ x_{t} = c_{2} + \phi_{21}y_{t-1} + \phi_{22}x_{t-1} + \epsilon_{2t} \]

つまり、片方のある時点 t のデータは、1 つ古い時点 t - 1 のときの自分のデータと他方のデータの線型結合として表されているようなモデルである。この VAR モデルも自己回帰(AR)モデルと同様に、p 時点前までの古い情報を用いて回帰することができる。一般に p 次の VAR モデルは次のように書くことができる。

\[ \mathbf{y}_{t} = \mathbf{c} + \boldsymbol{\phi}_{1}\mathbf{y}_{t-1} + \cdots + \boldsymbol{\phi}_{p}\mathbf{y}_{t-1} + \boldsymbol{\epsilon}_{1t} \]